私が思う、優れた歌詞の条件とは
NHK『SONGS』の松本隆特集を観た。 この人もそうだが、一流の作詞家は情景描写に優れている。 心理描写に逃げないのだ。 情景を描くことで、心理を浮かび上がらせる。 聴き手は、一つの文学作品に触れているかのようだ。 そんな松本隆が、松任谷由実とタッグを組んで、再び松田聖子のプロデュースをすることとなり、この番組にも3人が出演。 つくづく思ったことがある。 聖子の発言っていつまでたっても幼稚だなってこと。 内容がいつも20歳そこそこのお嬢さんレベルなのである。 この程度の表現方法しか持たない人の書く歌詞なんて、たかが知れてるわなーと。 そりゃ稚拙なはずだわなーと。 そりゃ他人に任せた方がいいに決まってる。 私は、松本&松任谷プロデュースの作品に期待した。 実は私、その新曲を聴くのは今回が初めてではない。 でも今回聴いてみて、あらためて確信した。 意外と、全然良くないのである。 そもそもメロディーがパッとしない。 何だか聖子の自作のような曲だ。 歌詞も、最初の「夕陽を絞ったジンジャーエール」のところは松本隆っぽいが、その後は優れた情景描写が出てくるわけでもなく、ありきたりな歌詞で終わっていく。 それどころか、「帆をあげて旅立とう」とか「生きてるって素晴らしい」「両手広げ叫ぼう」とか、ものすごく聖子の自作のような表現がちりばめられているのだ。 ま、『永遠のもっと果てまで』というタイトルからして、いかにも聖子がつけそうなタイトルだ。 元々聖子をプロデュースしていた人の作品が、逆に聖子セルフ作品に寄っていっちゃった、誠に希有なケースである。 ※関連記事・・・ 幡 蒼子のおこりんぼ日記3: 翼?ねーよ!虹の向こう?なーんもねーよ!